代表理事ご挨拶
日本関西宋慶齢基金会は、歴史的に深い絆を持つ日本と中国との間の青少年の相互理解と交流を促進し、未来に向かって青少年の国際的視野を広げる為に貢献していくことを通して、宋慶齢先生が一生涯尽くされた国際友好、世界平和を促進する偉大な思想と精神を継承していくという目的を掲げて、2021年3月に大阪にて設立いたしました。
設立に当たり、中国宋慶齢基金会、中国駐大阪総領事館、中国駐大阪観光代表処から多大なご支持ご指導を頂きました。改めて、ここに感謝と敬意を表したいと思います。
約30年前に、私は文部省国費留学生として妻と一緒に留学で来日し、翌年奈良県で結婚式をあげました。来日一年あまりで日本語もあまりわからない状態の私でしたが、私と妻が講師を勤める中国語教室の学生さんや日本の友人達が、私達中国人留学生のために手作り結婚式をしてくれたのです。普通の日本人が普通の中国人に対する善意、情熱、国境・国籍・言語を超えた人間の素朴な愛の心、そのすべてが私の体の中に染み込んできました。
この時、次は私が日中友好の架け橋となって、日中の青少年の交流のために何とか貢献しようと決意した瞬間でもありました。29歳の時でした。
三十年の歳月が経ち、その間に私はサラリーマンから経営者となりました。中国の会社創業と同時に、「三恵一元愛の心基金」を創設し、私を育ててくれた中国と日本、どちらの国の人々にも私がこれまで受けたことに対する感謝の気持ちを、いま困っている方々に寄付金をお役に立てていただくことにより恩返しをしようと考えました。
他界した父親が私の将来のためにと一生涯かけてこつこつ貯めてくれていた大切なお金もこの「三恵一元愛の心基金」に寄贈し、従業員やお取引様等・その他沢山の方々からも愛の心をもってご寄付を頂きながら、中国四川省汶川大震災、東日本大震災、病気になった子供達などに、赤十字会を通じて寄付と支援を行って参りました。
そしてもうすぐ還暦を迎えようとしている今、かねてからの夢であった日中友好、特に日中青少年の交流事業を実現するべく、同じ理想と夢を持つ理事になって頂いた方々のご理解と賛同を得て、この「日本関西宋慶齢基金会・日中青少年国際交流支援協会」を立ち上げました。
この活動を通して、私が生まれ育った大好きな中国と、来日以来ここまで私を育ててくれた大好きな日本の青少年たちに、もっとお互いの国の歴史・文化を知ってもらい、これから先の明るい未来に向けて、力を合わせて日中友好の道を切り開いていってほしいと考えております。大きなことはまだ何もできていませんが、こつこつと地道な努力によって、人間の愛の心を伝承していき、できることからひとつひとつ実現していきます。
八十年代、鄧小平氏がこのような言葉をおっしゃられました:「中日関係は、長い目で未来に向かって考えなければいけない。まず21世紀、更に22世紀、23世紀、中国と日本は、永遠に友好な関係であってほしい。」
鄧小平氏のこの大変重みのある言葉を肝に命じ、日本関西宋慶齢基金会の活動を通して、中国宋慶齢基金会、大阪総領事館のご支援の元、理事の皆さんとともに、世界平和、日中友好、特に日中青少年の国際交流に尽力させていただく所存でございます。
どうか皆様方からの更なるお力添えをくださるようお願いいたしまして、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
一般社団法人 日本関西宋慶齢基金会・日中青少年国際交流支援協会
代表理事 周 萬志